おはようございます!
こんにちは!
こんばんは!
オーエープラザ店長の桑原です!
最近パソコンのスペックで、こんな表記を目にする事があります
「ストレージ容量 eMMC:64GB」
SSDでも、HDDでもない、ストレージ形式「eMMC」とは
一体何でしょうか?
その特徴を解説します
◆eMMCとは?◆
eMMCは「Embedded Multi-Media Card」の略称です
eMMCは仕組みとしてはフラッシュメモリ媒体であり、構造はSSDとあまり変わりません
そのコンパクトさ故に、
主にモバイルノートPCやミニパソコン、スティックパソコン、タブレット、スマートフォンなどに搭載されています
マザーボードに直接取り付けられているので、
基本的にSSDやHDDのようにデバイスから取り外したり交換したりは出来ません
※point
eMMC(Embedded Multi-Media Card)の「Embedded」は「埋め込み」という意味です
つまり基盤に埋め込まれているという事です
なので、交換用にeMMC単体で売られている事もほとんどないと思います
◆サイズがコンパクト◆
長所はまさにこれに尽きます
基盤一枚の薄さで、SSDと比べても遥かに面積は小さいです
実際に目にする機会はほぼないので実感は出来ないかもしれませんが、
マザーボードにちょこんと付いている黒いチップがそれです
薄型ノートの基盤にあるeMMCの画像です↓
サイズを測ったところ、縦1.15cm、横1.3cmでした
親指サイズですね
このサイズは非常に革新的で、今やありとあらゆる小型デバイスに搭載されています
◆消費電力が少ない◆
駆動部分がないことから、SSDはHDDより消費電力は少ないと言われていますが、
eMMCはそれよりも更に少ないです
バッテリー容量に限界があるスマートフォンやタブレットに、省電力なeMMCを搭載する事によって
バッテリー駆動時間を増やせるという大きなメリットがあります
◆容量は64GBが主流◆
容量は32GB・64GBが多く、稀に128GBが見られます
HDDではTB単位が主流になりつつある事を考えると容量は非常に少ないですが、
eMMC搭載デバイスでは、余りデータをため込むような使い方はされません
それでも容量を増やしたい時は、SDメモリーカードを挿入できるカードスロットやストレージサービスなどでカバーできます
またeMMC搭載モデルは価格が安めに見えますが、それは容量が少ないからであって容量当たりの単価は、やや高めです
eMMCは容量ごとに形状が異なっています
なので基板を一度設計すると、容量を増やすことは簡単には出来ません
◆転送速度は並◆
転送速度はHDDより上ですが、SSDよりは多少劣ります
しかしeMMC搭載デバイスで、大容量ファイルの転送を行うような使われ方は余りされないので重要度はさほど高くないかと思います
またeMMCを搭載したノートPCは、SSD程ではないにしろ、
起動時間はかなり短い点も注目です
比較すると以下の通りです
総評としては、
eMMCはSSDより性能が劣る部分は多いものの、
eMMCが搭載されるミニパソコンやモバイルノート、スマートフォンならこれで十分といった感じです
適材適所ですね!
仕組みで言えば、SSDもeMMCもどちらもフラッシュメモリという枠組みに入ります
eMMCはスマートフォンなどにも使われていると言いましたが、必ずしもeMMCが使われているのでありません
現にUSBメモリ、SDメモリーカード、iPhone、アップルウォッチなどはSSDでもeMMCでもないフラッシュメモリが内蔵されています
これは特に名称がある訳でなく、
例えばスマートフォンのスペックを見ると「128GB ROM」などと書かれていてストレージ容量が128GBであることは分かりますが、
ストレージ形式は基本的には書かれていません
(フラッシュメモリであることは明らかなので、敢えて記載する必要がないのでしょう)
またフラッシュメモリにも種類があり、
読み取りは低速、書き込みは高速の「NAND型」、
読み取りは高速、書き込みは低速の「NOR型」というのがあります
NAND型は高集積化できるためSSDやeMMCとして、
NOR型はデジタルカメラ、プリンター、ルーター、スマートフォンなどで採用されているようです
それでは、これからもオーエープラザをどうぞよろしくお願いします!