従来の約7倍の速度を誇る「NVMe M.2 SSD」を解説

おはようございます!
こんにちは!
こんばんは!
オーエープラザ店長の桑原です!

HDDの上位モデルのストレージとしてSSDが登場したのは、そう昔の事ではないと思いますが、

早いもので近年従来のSSDよりも更に進化したモデルも登場しています

それがPCIe×NVMe接続を利用した「NVMe M.2 SSD」です

こちらは従来の2.5インチSSDに比べ、理論上約7倍の転送速度を誇ります

更には、既に2280サイズで容量2TBも販売されており

「高速転送×コンパクトサイズ×大容量」を実現した夢のようなSSDと言えるでしょう

HDD→SSDでも起動時間が爆速に上がった感動があったというのに、更に速度が伸びたら一体どうなってしまうんでしょう??

今回はその「NVMe M.2 SSD」について従来の物と何が違うのか、紹介いたします↓

◆SSDの種類◆


■2.5インチSSD
従来のSSDの事です
基盤が格納されており、プラスチックのケースの様な形状をしています

元々ただのSSDと呼ばれていましたが、M.2 SSDが生まれ差別化のためにこう呼ばれるようになりました

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■M.2 SSD
新規SSD規格で、後述のmSATA SSDの後継モデルです
2.5インチSSDよりもコンパクトで、基盤が向け出しになっています
サイズは2242、2260、2280などがあります(2280は幅22mm×長さ80mmを示しています)
そのコンパクトさから薄型ノートPCなどによく使用されています

「NVMe M.2」と「SATA M.2」の2種類が存在し、従来の理論上約7倍の転送速度!と謳っているのは「NVMe M.2」の方です

M.2形状01.jpg

■mSATA SSD
M.2 SSDの前のモデルで、あまり見ないタイプですが
M.2 SSDよりも小さく、ノートPCやタブレットPCで使用されています

M.2形状03.jpg

◆接続規格の種類◆


■PCIe×NVMe接続
転送速度:最大40Gbps(理論値)

進化した新しい接続規格で、単にPCIe接続、NVMe接続と呼ぶ事もあります
SSDとしての転送速度が大幅に改善された接続規格で、理論上は最大40Gbpsまで対応しています
従来より転送速度の上限が大幅に伸びだおかげで、SSD本来のパフォーマンスを発揮できるようになりました

ただデメリットとして、転送速度の上昇に伴い発熱量が多くなり、コストも相応に高いです

■SATA3.0接続
転送速度:最大6Gbps(理論値)

従来の標準的な接続規格でHDDも2.5インチSSDもこの規格に対応しています
SSDは基本的に転送速度の上限以上の転送速度は発揮出来ないのですが、SATA3.0接続の上限は6GbpsとPCIe×NVMe接続よりだいぶ低いので、SSDが高い性能を持っていたとしても、そのパフォーマンスは出せません
特にM.2の場合は上限を超えてしまう性能の物もある為、NVMe M.2 SSDが存在します

またM.2でも「SATA」と書いてあるものは、SATA接続となります

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◆それぞれの言葉の意味◆


ではPCIeやNVMeは何が違い、どういう意味なんでしょう?

■PCIe
「PCI-Express」の事です
マザーボードにグラフィックボードを挿す端子もPCI-Expressと呼び、同じ技術ですがM.2はスロットが違います
AGP規格に代わる、高速データ通信がおこなえるシリアル転送方式の通信規格です
正式名称は「Peripheral Component Interconnect-Express」

■NVMe
SSDをはじめ、不揮発性メモリを使用したフラッシュストレージのために最適化された通信プロトコルです
PCI Express接続に最適化されたNVMe論理インターフェースを用いて通信しています
正式名称は「Non-Volatile Memory Express」

ざっくり言うと
PCIeはグラボやSSD、USBメモリなど幅広い用途で使われる高速の接続方法
NVMeはPCIe接続に対応出来るようにしたストレージ側の接続規格
という感じに認識してもらえば大丈夫です

■SATA
「Serial ATA」の事です
ハードディスク、SSDや光学ドライブを接続する為のインタフェース規格です
SATA1.0、SATA2.0、SATA3.0とバージョンが上がっていき性能も向上しています

◆M.2 SSDの形状◆


先程も記述しました通り、
M.2 SSDだからと言って、全てがNVMe接続であり、従来の7倍近い転送速度が出せる訳ではありません
SATAタイプのM.2も存在し、こちらはNVMe接続ほどの速度は実現出来ません

■NVMeタイプ M.2 SSD
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■SATAタイプ M.2 SSD
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このようにNVMeタイプとSATAタイプで接続端子の「切り欠き」が異なります
右側に切り欠きがあるM KeyはNVMeタイプ、二箇所切り欠きがあるB&M KeyはSATAタイプとなりますので見分けは可能です

多少商品によって例外もありますが、概ねこの認識で大丈夫です

どちらもM.2スロットに挿せて、互換性があります
(稀にB Keyのみ対応というM.2スロットがありますが、まず見かけません)

◆ベンチマーク性能比較◆


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こちらがそれぞれのSSDのベンチマーク結果です

SSDの製品によりますが、NVMeとSATAの性能差はだいたいこのくらいあります

◆実際の接続◆


イメージがしづらいかもしれないので、実際にどのように接続しているか説明します

ストレージの接続スロットはSATA対応とM.2対応があり、異なるスロットには挿せません
このように対応しています↓

接続02.jpg

■M.2接続スロット
マザーボードに「M.2スロット」が付いています

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基本的にマザーボードとM.2が平行になるようにスロットが設けられています
ネジ穴が3か所ありますが、M.2の長さによってネジの取り付け位置が変わります

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またM.2スロットがSATA、PCIeどちらに対応しているかは見た目ではわかりません
ですがおそらくパソコンのスペックに書いてあると思います
(PCIe接続とか、NVMe対応とか一切書いていなければ従来通りのSATAの可能性が高いです)

■SATA接続スロット

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SATA接続スロットは互換性があり、HDDも2.5インチSSDも取り付けられます

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また、SATAケーブルでストレージをマザーボードと繋ぐタイプもあります

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M.2/SATA変換アダプタという商品もあります

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これは、表面にM.2を取り付けられる基盤で、SATA接続スロットに挿すことが出来るので、
M.2スロットがないマザーボードでも、SATAスロットを介してM.2 SSDを利用する事が出来ます

またSATA-USB変換ケーブルという物もあり、
HDDや2.5インチSSDのような内蔵ストレージを外付けストレージのようにパソコンにUSB接続する事が出来ます

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なおNVMeも得意、不得意があり、
得意な部分はその速さを体感できますが、
不得意な部分は従来のSSDとそこまで速度は変わりません

・得意
ファイル、動画、画像のコピー速度
ゲームのロード時間など

・不得意
OSやアプリの起動速度

とはいえ、OSの起動速度は様々な検証結果を参照したところ、
SATA SSD→MVNe SSDでだいたい1~3秒ぐらいは速くなっているようです

流石にHDD→SSDほどの感動はないですが、
まだまだ速くなることに驚きです

それでは、これからもオーエープラザをどうぞよろしくお願いします!

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